Duo Claire 定期公演『ピアノと弦で彩る若きショパンの想い』開催いたします。
今回は、ショパンの若い頃の作品をメインにプログラムを組みました。
弦楽器奏者にとって、ショパンの数少ない室内楽作品はとても貴重です。
ショパンはピアノのための作品を多く残しました。
室内楽のための作品は本当に数えるほどです。それも、ありがたいことにすべてチェロを含んだ室内楽作品なのです。
ショパンが懇意にしていた、ポズナン大公国の総督ラジヴィウ公や、当時フランスで活躍していたチェリストのフランショーム、ウィーン宮廷歌劇場で首席を務めていたメルクとの交流の中で生まれた作品たち。
今回はショパンが10代の頃に作られた『ピアノ・トリオop.8』と、華やかなサロン風小品『序奏と華麗なポロネーズ』のほか、フランショームの小品、またショパンと同じく独自のピアニズムを確立し、ショパンの録音を数多く残したラフマニノフの小品などを演奏いたします。
ピアノ・トリオにはヴァイオリン奏者の斉藤亜紀さんをお招きします。
彼女とのお話の中でこのトリオについて色々情報交換をしていたのですが、ショパンの作品には楽譜の出版社によって相当の解釈の違いがあるようです。
調べてみると、当時の出版事情やショパンが生徒のレッスンで書き込んだ内容などを含んだ(よりショパンに近い)解釈が込められたもの、また初版の楽譜に忠実なものなど、色々と傾向があるようなのです。どうやらショパンは自身の作品を流動的なものととらえていたようですね・・。
久しぶりに室内楽作品に入れ込んでいます。
ピアノトリオの中ではあまり弾かれることのない曲ですが、探してみると芸術性の高い演奏の録音が意外と多く残っているのも面白いところです。
ここからどれだけ高めることが出来るか・・わくわくしながら取り組んでいきます。